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自己破産について


自己破産とは自己の財産をすべて失うことをいいます。

債務者が経済的に破綻して、弁済期にある債務の総債権者に対して債務を一般的・継続的に弁済することができない状態にあること。また、そのような状態にある場合に、裁判所が債務者の財産を包括的に管理・換価して、総債権者に公平に配分することを目的として行われる法的手続。破産手続。本項目では、破産法に定める破産手続について、解説する。

 

破産(はさん)は、債務者が経済的に破綻して、弁済期にある債務の総債権者に対して債務を一般的・継続的に弁済することができない状態にあることをいう。また、そのような状態にある場合に、裁判所が債務者の財産を包括的に管理・換価して、総債権者に公平に配分することを目的として行われる法的手続を指すこともある。破産手続。

2004年(平成16年)6月2日に全面改正された破産法(平成16年法律第75号)が公布され、翌2005年(平成17年)1月1日に施行された。

 

破産は、一般的には財産をすべて失うことを指す。法的には、債務者がその債務を完済することができない状態、または、そのような状態にある場合に、債権者に対して財産を公平に配分することを目的として行われる手続(破産手続)を指す(広義の破産)。
債務者本人や債権者などの申立て権者が、裁判所に破産手続開始の申立てを行い、裁判所が当該債務者に破産原因があると認める場合には、「破産手続開始の決定」を行う(狭義の破産)。従来、「破産手続開始の決定」は破産宣告と呼ばれていた。
なお、狭義の破産のうち、債務者自身の申立てにより破産手続開始決定を受ける場合を自己破産、会社役員が自分の会社の破産手続開始の申し立てを行って破産手続開始決定を受ける場合を準自己破産といい、債権者の申立てにより破産手続開始決定を受ける場合を債権者破産という。
破産は、「破産手続開始の申立て」に始まり、破産債権確定手続、破産財団管理手続を経て、「破産手続終結の決定」、「免責」及び「復権」で終わる一連の法的手続きである。すなわち、債務者の財産を管理・換価して、債権者に公平に配分することを主たる目的とした手続である。しかし、現在、破産事件のほとんどを占める自然人の自己破産においては、同時廃止が行われている[1]。これは、破産手続が、債務者の財産を換価することも、債権者に財産を配分することもなく、ただ債務者が免責(破産債務者が残債務について弁済の責任を免れること。)を得るための手段として利用されていることを意味する。この実態を反映して、各地の裁判所が作成している定型申立書も、1通で破産及び免責の両者の申立てをなすものになっていることが多い。ただ、現行破産法上、両者はあくまで別個の手続であり、区別する必要がある。

 

■申立

破産手続開始決定は、原則として、破産手続開始の申立があってはじめてなされる(破産法第30条1項)。

債務者が個人である場合、破産の申立ては、債務者の営業所、住所、居所又は財産を有する時に限り、法人その他の社団又は財団である場合には日本国内に営業所、事務所又は財産を有する時に限り、することができる(同法4条1項)。

破産事件は、債務者が営業者であるときはその主たる営業所の所在地、外国に主たる営業所を有するときは日本における主たる営業所の所在地、営業者でないとき又は営業者であっても営業所を有しないときはその普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する(破産法第5条1項)。

多くの裁判所が、自己破産・同時廃止・免責の申立ての定型申立書を作成し、申立てを希望する者に配布している。

自己破産を申し立てる際には、申立てと同時に、財産の概況を示すべき書面並びに債権者及び債務者の一覧表を提出することを要する(同法20条)。前記の定型申立書においては、申立書のほかに陳述書も作成することになっているが、この陳述書が上記の「財産の概況を示すべき書面並びに債権者及び債務者の一覧表」である。この陳述書は、免責不許可事由の存否に関する証拠としても用いられる。

多くの裁判所においては、自己破産・同時廃止・免責を申し立てる際に、破産手続の費用を予納するよう要求される。この予納金は主として官報公告の費用に充てられ、具体的な金額は裁判所によって異なるが、基本的には、同時廃止の場合20,000円程度、管財人が選任される場合は200,000円程度(債権者が多い時には多くなる。)であることが多い。また、これとは別に、破産及び免責の各申立ての手数料として合計1,500円(破産手続開始申立につき1,000円(債権者申立の場合は20,000円)、免責につき500円)の収入印紙を申立書に貼り、郵便物の料金に充てるための費用として、裁判所が定める金額の郵便切手を予納しなければならない(民事訴訟費用等に関する法律)。さらに、破産申立代理人を弁護士に依頼する時は、弁護士報酬として20万円以上、司法書士に破産申立書類作成を依頼する時は、15万円以上の報酬を支払う必要があるが、各事務所によって報酬額に差がある。

 

■他の手続きの中止命令等

1.裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続の中止を命ずることができる。ただし、第1号に掲げる手続についてはその手続の申立人である債権者に不当な損害を及ぼすおそれがない場合に限り、第5号に掲げる責任制限手続については責任制限手続開始の決定がされていない場合に限る(破産法第24条第1項)。
    1. 債務者の財産に対して既にされている強制執行、仮差押え、仮処分又は一般の先取特権の実行若しくは留置権(商法(明治32年法律第48号)
     又は会社法の規定によるものを除く。)による競売(以下この節において「強制執行等」という。)の手続で、債務者につき破産手続開始の決定が
     されたとすれば破産債権若しくは財団債権となるべきもの(以下この項及び次条第8項において「破産債権等」という。)に基づくもの又は
     破産債権等を被担保債権とするもの
    2. 債務者の財産に対して既にされている企業担保権の実行手続で、破産債権等に基づくもの
    3. 債務者の財産関係の訴訟手続
    4. 債務者の財産関係の事件で行政庁に係属しているものの手続
    5. 債務者の責任制限手続(船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(昭和50年法律第94号)第3章又は船舶油濁損害賠償保障法
     (昭和50年法律第95号)第5章の規定による責任制限手続をいう。第263条及び第264条第1項において同じ。)
2. 裁判所は、前項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる(破産法第24条第2項)。
3. 裁判所は、第91条第2項に規定する保全管理命令が発せられた場合において、債務者の財産の管理及び処分をするために特に必要があると認めるときは、保全管理人の申立てにより、担保を立てさせて、第1項の規定により中止した強制執行等の手続の取消しを命ずることができる(破産法第24条第3項)。
4. 第1項の規定による中止の命令、第2項の規定による決定及び前項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる(破産法第24条第4項)。
5. 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない(破産法第24条第5項)。
6. 第4項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない(破産法第24条第6項)。

■包括的禁止命令

破産法第25条から第27条

(包括的禁止命令)

1. 裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、破産法第24条第1項第1号の規定による中止の命令によっては破産手続の目的を十分に達成することができないおそれがあると認めるべき特別の事情があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、すべての債権者に対し、債務者の財産に対する強制執行等及び国税滞納処分(国税滞納処分の例による処分を含み、交付要求を除く。以下同じ。)の禁止を命ずることができる。ただし、事前に又は同時に、債務者の主要な財産に関し第28条第1項の規定による保全処分をした場合又は第91条第2項に規定する保全管理命令をした場合に限る(破産法第25条第1項)。これを「包括的禁止命令」という。
2. 包括的禁止命令を発する場合において、裁判所は、相当と認めるときは、一定の範囲に属する強制執行等又は国税滞納処分を包括的禁止命令の対象から除外することができる(破産法第25条第2項)。
3. 包括的禁止命令が発せられた場合には、債務者の財産に対して既にされている強制執行等の手続(当該包括的禁止命令により禁止されることとなるものに限る。)は、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、中止する(破産法第25条第3項)。
4. 裁判所は、包括的禁止命令を変更し、又は取り消すことができる(破産法第25条第4項)。
5. 裁判所は、第91条第2項に規定する保全管理命令が発せられた場合において、債務者の財産の管理及び処分をするために特に必要があると認めるときは、保全管理人の申立てにより、担保を立てさせて、破産法第25条第3項の規定により中止した強制執行等の手続の取消しを命ずることができる(破産法第 25条第5項)。
6. 包括的禁止命令、第4項の規定による包括的禁止命令変更、又は取消決定及び第5項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる(破産法第25条第6項)。
7. この即時抗告は、執行停止の効力を有しない(破産法第25条第7項)。
8. 包括的禁止命令が発せられたときは、破産債権等(当該包括的禁止命令により強制執行等又は国税滞納処分が禁止されているものに限る。)については、当該包括的禁止命令が効力を失った日の翌日から2ヶ月を経過する日までの間は、時効は、完成しない(破産法第25条第8項)。

(包括的禁止命令に関する公告及び送達等)

1. 包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その裁判書を債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。)及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている債権者及び債務者(保全管理人が選任されている場合に限る。)に通知しなければならない(破産法第26条第1項)。
2. 包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定は、債務者に対する裁判書の送達がされた時から、効力を生ずる(破産法第26条第2項)。
3. 破産法第25条第6項の即時抗告についての裁判(包括的禁止命令を変更し、又は取り消す旨の決定を除く。)があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない(破産法第26条第3項)。

(包括的禁止命令の解除)

1. 裁判所は、包括的禁止命令を発した場合において、強制執行等の申立人である債権者に不当な損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該債権者の申立てにより、当該債権者に限り当該包括的禁止命令を解除する旨の決定をすることができる。この場合において、当該債権者は、債務者の財産に対する強制執行等をすることができ、当該包括的禁止命令が発せられる前に当該債権者がした強制執行等の手続で第25条第3項の規定により中止されていたものは、続行する(破産法第27条第1項)。
2. この規定は、裁判所が国税滞納処分を行う者に不当な損害を及ぼすおそれがあると認める場合について準用する(破産法第27条第2項)。
3. 包括的禁止命令の解除の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる(破産法第27条第4項)。
4. この即時抗告は、執行停止の効力を有しない(破産法第27条第5項)。
5. 包括的禁止命令の解除の申立てについての裁判及びこれに対する即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、破産法第10条第3項本文の規定は、適用しない(破産法第27条第6項)。

 

■債務者の財産に関する保全処分
破産手続開始決定がなされれば、その後は破産管財人によって財産の管理・処分がなされるが、開始決定までの間は従前通り債務者が自由に財産を処分できてしまう。このことから、破産手続開始の申立てから破産手続開始決定までの間に、債権者に対する配当原資となる債務者の財産が散逸して破産手続が無駄になる危険がある。この危険を防止するための手段として、破産手続開始決定前の保全措置が定められている。

破産法第28条

1. 裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合には、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、債務者の財産に関し、その財産の処分禁止の仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる(破産法第28条第1項)。
2. 裁判所は、前項の規定による保全処分を変更し、又は取り消すことができる(破産法第28条第2項)。
3. この保全処分及び保全処分の変更、又は取消の決定に対しては、即時抗告をすることができる(破産法第28条第3項)。
4. この即時抗告は、執行停止の効力を有しない(破産法第28条第4項)。
5. この保全処分及び保全処分の変更、又は取消の決定の裁判及びその決定に対する即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、破産法第10条第3項本文の規定は、適用しない(破産法第28条第5項)。
6. 裁判所が破産法第28条第1項の規定により債務者が債権者に対して弁済その他の債務を消滅させる行為をすることを禁止する旨の保全処分を命じた場合には、債権者は、破産手続の関係においては、当該保全処分に反してされた弁済その他の債務を消滅させる行為の効力を主張することができない。ただし、債権者が、その行為の当時、当該保全処分がされたことを知っていたときに限る(破産法第28条第6項)。

 

■破産手続き開始の申立ての取下げの制限

破産法第29条

破産手続開始の申立てをした者は、破産手続開始の決定前に限り、当該申立てを取り下げることができる。この場合において、第24条第1項の規定による中止の命令、包括的禁止命令、第28条第1項の規定による保全処分、第91条第2項に規定する保全管理命令又は第171条第1項の規定による保全処分がされた後は、裁判所の許可を得なければならない(破産法第29条)。

(Wikipediaより)

 



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